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第11回
 
春になりまして、いつもの新橋界隈にも桜が咲きました。
ということでお花見用にマクロレンズを試してみます。
コンタックス一眼レフ用のマクロプラナー60mm、100mmを携え、
新橋さんぽです。

コンタックスといえば、カールツアイスレンズ。
フィルム時代のマニュアルフォーカスレンズは、
およそ30年ほど前のレンズですが、
その写りは素晴らしく、中古市場でも人気のレンズです。
各種マウントアダプターが販売されていますが、
今日はライカSLに付けて使います。


 
マクロプラナーという名称ですが、
マクロではないタイプの「プラナー」という名称のレンズはとても立体的で、
シャープでボケも美しいもの。
私も大好きなレンズの一つです。
代表的なものは50mmF1.4プラナーですね。
中古市場ではたくさん見かけますが、
あなどるなかれ素晴らしい写りですので、一度お試しを。

ライカSL (Type601)   コンタックス マクロプラナー 60mm F2.8   F2.8 1/60秒 ISO1600
 
そして今回の「マクロプラナー」ですが、
マクロ設計になっても同じように立体的で美しい描写をします。
マクロですので、近接性能は素晴らしく、
60mmは24cm、100mmは41cmと、とても寄って撮影することができます。

まずは60mmを使って、桜から。
最近接ではこんなに近くて、植物図鑑にあるような写真になってしまいます。
そう、学術研究目的のレンズでもあります。
こんなに桜を近くで見ることは普通ないので、かなり面白いですね。


ライカSL (Type601)   コンタックス マクロプラナー 60mm F2.8 F4.0 1/125秒 ISO1600  +1.6EV
 
被写体から離れて撮ってみても、なかなかいい感じです。
ボケを活かそうと絞りは開放。
通常マクロレンズは、ボケが美しくないものが多いですが割と自然なボケ感です。


ライカSL (Type601)   コンタックス マクロプラナー 60mm F2.8 F2.8 1/2500秒 ISO200
 
そして不得意なのは遠景。
無限遠は通常のレンズよりもシャープさは劣るといわれます。
遠くのシャープさを捨てて近接にという感じです。
いつもの路地で遠景を撮ってみますが、
このマクロプラナーはそれほどシャープネスは悪くないです。


ライカSL (Type601) コンタックス マクロプラナー 60mm F2.8 F2.8 1/1600秒 ISO200
 
路地には猫がいるお家が。
こんな中距離くらいまでがお得意なので、程良い距離の被写体で使うといいですね。

ライカSL (Type601) コンタックス マクロプラナー 60mm F2.8  F4.0 1/250秒 ISO200
 
ということで、お昼は焼肉ランチ。
いつもは中間リングなのどの近接アクセサリーを使ってランチを撮っていますが、
そのままでクローズアップ撮影が可能です。

ライカSL (Type601) コンタックス マクロプラナー 60mm F2.8 F2.8 1/250秒 ISO1600
 
冷麺がいい距離感でみずみずしくて、これぞプラナーって写りです。

ライカSL (Type601) コンタックス マクロプラナー 60mm F2.8 F2.8 1/320秒 ISO1600 +1.0EV
 
ランチを終えて、今度は100mmのマクロプラナーに付け替えてまたお花見です。
100mmになると焦点距離が長い分、60mmよりボケます。
桜を最近接で撮ると、さらに花の解説写真になってしまうので
ちょっとファンタジックに狙ってみました。

ライカSL (Type601) コンタックス マクロプラナー 100mm F2.8 F2.8 1/800秒 ISO400
 
少し離れて桜を多く入れて撮るとボケ量が大きくて、
いい雰囲気です。マクロレンズはコントラストが高めですが、
このレンズでは強い日差しでもトーンが残っています。

ライカSL (Type601) コンタックス マクロプラナー 100mm F2.8 F2.8 1/3200秒 ISO800
 
遠景よりも中距離が得意なレンズなので、程々の距離で自転車を撮影。
立体感とボケは素晴らしいです。

ライカSL (Type601) コンタックス マクロプラナー 100mm F2.8 F2.8 1/2500秒 ISO800 +0.3EV
 
ということで、お花見の新橋さんぽでしたが、
新橋駅前でいつものSLを撮って終了です。
今日のSLは少しおだやかな印象、春の薄曇りのお天気でした。
次回もみなさまよろしくお願い致します。

ライカSL (Type601) コンタックス マクロプラナー 100mm F2.8  F2.8 1/640秒 ISO200 +0.3EV
 



  斎藤 巧一郎 (さいとう こういちろう)


  鹿児島県出身。
  日本大学芸術学部写真学科卒。
  カメラメーカーの写真教室、セミナー講師を務め、カメラ雑誌の記事寄稿をしている。
  最近は日本の食についての撮影を続けている。
  長崎市在住。好きな食べ物はちくわ。


 
 
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・第2回:2021年7月   新橋烏森神社に    (L 50mm F3.5 エルマー)
・第3回:2021年8月    真夏の新橋さんぽ    (ズミルックスM 35mm F1.4)
・第4回:2021年9月    Titanのプレミアム感  (ニコン F2チタン)
第5回:2021年10月  フィルムで撮る長崎   (ローライ35)
・第6回:2021年11月  高層ビルからビールの泡まで (オリンパス M SYSTEM)
・第7回:2021年12月  逆光で撮る冬の新橋 (ライカ 5cm F2 Summar)
・第8回:2022年1月   師走の新橋 (ライカ トリウムズミクロン)
・第9回:2022年2月   M10・CL・X2 (ライカ デジタルカメラ)
・第10回:2022年3月   ライカ最新機種 M11 (ライカ M11)
第11回:2022年4月 桜満開の新橋(マクロプラナー)
・第12回:2022年5月 初夏の新橋さんぽ 最終回(アポ・ズミクロン)