第3回
 
 
また富士越カメラさんに遊びにきました。
今月もいいカメラが入荷しているじゃないですか。

ライカ  M4の50周年記念のボディに、高騰している 35mm F1.4ズミルックス。
M4は私の世代はちょうど生まれ年のライカなので、気になるんです。
製造番号から製造年がすぐ分かるライカ。
買うなら自分と同じ年のライカを買おう!っていうのが私にはライカM4でして。
ライカM4はいつも気になるんです。
 

燦然と輝く 50周年マークです!
そして、レンズは35mm F1.4 ズミルックス。
このレンズはいわゆる2世代目と言われるタイプで、世に言うクセ玉。
この2世代目は30年近く作られていて、最初の頃と後のものでは、写りにかなり差があります。
私もいくつも買っては売りを繰り返してしまうほど、思うようにいかないレンズなのです。
少し前は、愛せなかったのが今や私も穏やかなオヤジになっておりますので、
ちょっとぐらいピントが合わなくても、まあ許せるのです。

 

そんなレンズ35mm F1.4ズミルックスをお借りし、愛機ライカSLに取り付け、
新橋界隈を試写する事にしました。

 
ライカSL (typ 601) ズミルックス M35mmF1.4  F1.4  1/1600秒 ISO 50 +0.3EV

緊急事態宣言下の新橋は人影もまばらです。それは好都合なのですが、
お天気は良すぎます。とても暑い夏の日で、フレアっぽく写るのは温度のせい?
ではなくこのズミルックスの持ち味。

 
ライカSL (typ 601) ズミルックスM35mmF1.4 F1.4  1/1000秒 ISO 50 +0.3EV
 まずは1枚。フレアっぽいですね。
ほんとぼわ〜んと写りますし、フレアー、ゴースト、夏の暑さを雄弁に語ってくれます。
まばゆい太陽!!って感じです。
私の好きな虹の出るレンズです!

 
ライカSL (typ 601) ズミルックスM35mmF1.4 F1.4  1/125秒 ISO 50 +0.6EV
 ゴーストも出放題! アニメなら描き込んでるヤツです。
ちょっと前なら日本カメラのテストでダメレンズ!って酷評されます。

レンズの名誉のためにお伝えしておくと、
これは絞りを開放で撮っている時の写りについてでして、
絞りをF8くらいに絞るとシャープでコントラストの高い鮮鋭な画を生み出します。
絞るとここまで違う?ってほど変化しますので、ダメなレンズって訳でもないです。

 
ライカSL (typ 601)ズミルックスM35mmF1.4  F1.4 1/1000秒 ISO 50 +0.6EV
 最短撮影距離は1m。近接撮影の限界ですので、お花とかマクロ撮影には向きません。
 
ライカSL (typ 601) ズミルックスM35mmF1.4  F1.4 1/400秒 ISO 50 +1.3EV
  ピントを少し外すのもいいのでは?と、さらにファンタジックに撮っています。
路地を行く人のシャツは神々しいです。


レンズに興味を持った方にアドバイスとしては、
最初期のものは柔らかくて、後期のものは割とシャープに写るとお伝えしておきます。
なにせ30年近く作っているので、同じレンズ構成でもコーティングやガラスの違いで写りが違います。
ライカSL(typ 601) ズミルックスM35mmF1.4  F1.4  1/1000秒 ISO 50 +0.3EV
 
ファンタジックに写り過ぎて、新橋じゃなくヨーロッパに居るつもり?で撮っています。

後期は、カナダ製からドイツ製になっていて、これは少しシャープです。
とはいえ、ファンタジーなのは変わりません。
そう、ファンタジーレンズ?ファンタジスタなんです。
 
そして、現行型の35mm F1.4 ズミルックスは、
アスフェリカル(非球面)レンズを採用されて、バシッ!!っと写るレンズになって普通に、
いいえ、とてつもなく良いレンズです。
つまり現行の35mm ズミルックスと古いこのクセ玉ズミルックスの両方が
同じ焦点距離のレンズで欲しくなってしまいます。
両方買うと百万円コースなのでオススメはほどほどにしときます。
ああ、M4と古いズミルックスが欲しい病は、いくつ同じものを買っても治りません。
 
今日のランチは、マルタ料理のレストラン マルタさん
 めずらしいマルタ共和国の料理、ランチにお邪魔しましたが、
ワインと一緒に夜のコース料理が良さそうでした。
ライカSL (typ 601) ズミルックスM35mmF1.4 F1.4  1/20秒 ISO 50 +0.3EV
  マルタ料理のミートソースのベイクドライス。
アダプターを使用して近接撮影。
ファンタジー過ぎてなんだか分かんないですね!

 
ライカSL (typ 601) ズミルックスM35mmF1.4  F1.4  1/1250秒 ISO 50 +0.3EV
 
という事で、写りは柔らか、値段は厳しめな35mmF1.4ズミルックスで、
いつものSL広場を撮影してお別れです。

毎度おなじみのSL も、ふんわり写っていました。
 
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
(次回9月10日掲載予定)
   



  斎藤 巧一郎 (さいとう こういちろう)


  鹿児島県出身。
  日本大学芸術学部写真学科卒。
  カメラメーカーの写真教室、セミナー講師を務め、カメラ雑誌の記事寄稿をしている。
  最近は日本の食についての撮影を続けている。
  長崎市在住。好きな食べ物はちくわ。


 
 
・第1回:2021年6月   ひとりごと始めます  (ライカR 21mmF4,80mm1.4)
・第2回:2021年7月   新橋烏森神社に    (L 50mm F3.5 エルマー)
・第3回:2021年8月    真夏の新橋さんぽ    (ズミルックスM 35mm F1.4)
・第4回:2021年9月    Titanのプレミアム感  (ニコン F2チタン)
第5回:2021年10月  フィルムで撮る長崎   (ローライ35)
・第6回:2021年11月  高層ビルからビールの泡まで (オリンパス M SYSTEM)
・第7回:2021年12月  逆光で撮る冬の新橋 (ライカ 5cm F2 Summar)
・第8回:2022年1月   師走の新橋 (ライカ トリウムズミクロン)
・第9回:2022年2月   M10・CL・X2 (ライカ デジタルカメラ)
・第10回:2022年3月   最新機種 M11 (ライカ M11)
・第11回:2022年4月 桜満開の新橋(マクロプラナー)
第12回:2022年5月 初夏の新橋さんぽ 最終回(アポ・ズミクロン)